最近もうあれやから、今回は2008年の東大、文理共通の問題いっときます。
[問題]
白黒2種類のカードがたくさんある。
そのうちk枚のカードを手もとにもっているとき、次の操作(A)を考える。
(A)手持ちのk枚の中から1枚を、等確率1/kで選び出し、それを違う色のカードにとりかえる。
以下の問(1)(2)に答えよ。
理系は
(1)最初に白2枚、黒2枚、合計4枚のカードをもっているとき、操作(A)をn回繰り返した後に初めて、4枚とも同じ色のカードになる確率を求めよ。
(2)最初に白3枚、黒3枚、合計6枚のカードをもっているとき、操作(A)をn回繰り返した後に初めて、6枚とも同じ色のカードになる確率を求めよ。
文系は
(1)最初に白2枚、黒2枚、合計4枚のカードをもっているとき、操作(A)を4回繰り返した後に初めて、4枚とも同じ色のカードになる確率を求めよ。
(2)最初に白2枚、黒2枚、合計4枚のカードをもっているとき、操作(A)をn回繰り返した後に初めて、4枚とも同じ色のカードになる確率を求めよ。
[解答・解説]
この問題は簡単だとは思いますが、とは言っても若干ややこしくて試験会場では
よっしゃこれで1完はした!
って思って帰って新聞で解答速報見たら、肋骨が2,3本折れて肺に刺さることにもなりかねません。
落ち着けば解けるはずです。
一回落ち着きましょう。
さてだいぶん瞑想して、リラックス出来たとこではじめましょう。
(1)ですが、文系の問題でn=4の時とあるように、まずはn=1,2,3,4…って実験してみます。
解こうとするより、むしろ問題を調べてみます。
こういうような思考は本当によく使うから身につけてください。
実験しても解決しない問題もありますが、やっぱり東大のような知識を問わない問題にはやってみる価値はあると思います。
n=4までやっていると、実はそんなに複雑ではなくある単純なパターンがあるのがわかってきます。
ここまでわかれば、後は落ちついて正確に処理しましょう。
そう簡単に言っても東大はそこがややこしいんですが、ここは正確の解いておかないともったいないと思います。
まずはnが奇数では、同じ色のカードはそら奇数枚になるから4枚同じ色になることは無いので求める確率は0です。
図からも明らかですがnが偶数の時を考えればよいわけです。
色々な方法がありますが、ここでは
パターンごとに1/4の確率で全部同じ色になって、3/4の確率で次のパターンに続くことを使いました。
だからn回目に初めて全部同じ色になるには
確率3/4がn/2-1回続いて、最後に確率1/4で同じ色になって
1/4(3/4)^(n/2-1)です。
まあこの辺は上手く解くよりは、思いついた方法をやってしまった方が早い可能性があるから余り考えすぎず神経質にならずに、だけど正確にやりましょう。
文系はここまでです。
ですが練習のために理系の(2)をやってもいいかもしれません。
(2)同じように実験してみましょう。
これもちょっとややこしいが同じようにパターンが見えてきます。
まずn=1はさすがに同じ色にならないから求める確率は0
今度はnが偶数の時は、同じ色のカードは奇数枚になるから6枚同じ色にならなくて求める確率は0
とわかります。
nが3以上の奇数の時のを求めばよいわけです。
これも色々なとき方があると思いますが
ここではパターンごとに確率1/18で6枚同じ色になって、
確率17/18で次のパターンに続くから
確率17/18が(n-3)/2回続いて、最後に確率1/18で同じ色になって
1/18(17/18)^((n-3)/2)
となります。
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