よくクジを引く順番で、ガキどもが
たかし「オレが先引くもん」
よしたろう「僕やもん」
たかし「だから、おまえはよしたろうって名前やねん」
よしたろう「名前のことはやめてよ」
ってうへ~って殴りあいになって、たかし君が溝に落ちて頚椎損傷して流動食しか食べられなくって二人に一生消えない深い傷を残すシーンがありますが、今日は二度とそんな悲しいことが起こらないようにくじを引く順番と確率について書きます。
そしたら、こんな問題を考えてみましょか。
10本のくじの中に、3本の当たりくじがある。
このくじをAが先に引いて、その後Bが引く。
Aが当たる確率と,Bが当たる確率はなんぼか?
まずAが当たる確率は10本くじがあって3本当たりがあるから
3/10
次にBが当たる場合は
A,Bのくじの引きかたは全部で10×9通り
Aがはずれて、Bが当たるのは7×3通り
Aが当たって、Bが当たるのは3×2通り
だからBが当たる確率は
(7×3+3×2)/(10×9)=3/10
と言うようにAとBは二人とも当たる確率は同じになります。
だからクジは引く順番は関係ないねん。
先に引いても、後から引いても当たる確率は同じや。
なんかこれは、日常的な感覚からはズレてるような感じがするみたいやねんな。
確かに先に引かな当たりが無くなるような気がせんわけでもないかもしれん。
でも
Aが当たると、当たりの数が減るからBは当たりにくくなって
Aがはずれると、はずれの数が減るからBは当たりやすくなってる
って考えると感覚的に結局は先に引くのも後に引くのも当たるのは同じぐらいってたぶん感じられると思います。
そしたらこのことを一般的に証明をしてみようと考えてみよか。
n本のくじがあって、そのうちm本が当たりとする。
A_1,A_2,…,A_nがこの順番でくじを引く時、それぞれの当たる確率は同じである
ってことを証明しようとすると
A_1は明らかに当たる確率はm/n
これはオッケーやな。
A_2はA_1がはずれてA_2が当たる場合と、A_1が当たってA_2当たる場合があって
((n-m)m+m(m-1))/n_P_2
=m/n
なんとかオッケーやな。
そしたらA_k(1≦k≦n)が当たる確率は
A_1がはずれて、A_2がはずれて、…,A_kが当たる場合
A_1がはずれて、A_2がはずれて、…,A_(k-1)が当たって、A_kが当たる場合
…
A_1が当たって、A_2がはずれて、…,A_kが当たる場合
A_1がはずれて、A_2がはずれて…
ぶほー!!
って横で勉強してる人におもいっきり消しゴム投げつけたくなるわけや。
これはややこしい。
わけわからん式になりそうや。
でもちょっと見方を変えたらこれは当たり前で
くじ一本につき当たりの割合はm/nやから,当たりの割合がm/nのくじがn本入ってると考えると、どんな順番で引こうが当たりがm/nの割合のくじを引くから、みんな当たる確率はm/nになるねんな。
もう少し数学的にやろうと思えば、当たりのくじを
C_1,C_2,…,C_mと名前をつけておいて
C_1をA_k(1≦k≦m)が当てる確率は、A_1,…,A_kのくじの引きかたはn_P_k通りでA_1,…,A_(k-1)がC_1以外を引く方法は(n-1)_P_(k-1)通りより
(n-1)_P_(k-1)・1/n_P_k=1/n
同様にして、
C_2を引く確率も、C_3を引く確率も、…,C_mを引く確率も1/nだからA_kが当たる確率は
1/n+1/n+…+1/n=m/n
だからみんな当たる確率はm/n。
これで、くじを当てる確率は引く順番は関係がないってことがわかってくれたかな?
よし、さすがやな。
でもこれから、くじを引く順番を決めるくじは意味がないことがわかるねんな。
そしたら今日はこの辺で終わっとこか。
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